STYLE COFFEE

2020/10/19 15:45



最近のこと


個人的なことですが引っ越しを考えています。
住む場所を決める上で色々な条件があります。賃料、いいスーパーがある、風通しが良いなど。
けどこれがあったら凄く嬉しいと思うことがあります。
それは散歩できる場所と美味しいコーヒーが飲める場所が近くにあること。
子どもと散歩したいのでいい散歩コースがあったら嬉しい。
京都でいえば岡崎公園、北側の鴨川、御所など最高です。
そしてコーヒー屋さん。
このニュースレターを読んでいるコアなコーヒー好きなら理解していただけるでしょう。
休みの日の朝にサクッとコーヒーを買いに行けたら良い一日のスタートを切れます。
朝起きた格好で行きたいので、できればかしこまったお店よりも馴染みやすいお店が良い。
そして朝早くから営業していて欲しい。
自分で淹れもするけど人に淹れてもらうコーヒーは格別ですよ。
デンマークのコペンハーゲンにProlog coffeeというお店があります。
店内の空間や働いているスタッフに気取りがなく、親しみやすいコーヒー屋さん。
コーヒーについてしっかり向き合っていて情熱を感じる。
もはやそのお店の2階に住みたい。
でも住んだ場合、たまに寄らない日なんかがあったりして今日は来ないんだとか思われたりしてお互い気を使い合うのは大変なので3軒隣に住みたい。
カッピング

カッピングについてはvol.1にて説明しましたので今回は割愛させていただきます。
以前はパブリックカッピングをお店にて開催したり、他店舗さんでもカッピングをしていましたが
コロナウィルスの影響でそれが難しい状況です。
なので人にお願いをしてカップをとっていただき、コーヒー豆に対して人それぞれの捉え方を
文章におこしています。
そこから新しい味覚の解釈や食のヒントになればと思います。

今回は京都の街中にお店を構えるSentidoの垣江さんにカップをお願いしました。
垣江さんは各国のcup of excellence のジャッジ経験をお持ちで安定してカップをとります。
cup of excellence略すとCOEは最高品質のコーヒーにのみ与えられる栄誉ある称号です。
この称号は、生産国ごとに非常に厳しい審査会を経て、その年に生産された最高のコーヒーに対して与えられます。
以前にそのスコアの付け方を勉強したく色々と教えていただいたことがあります。
そして可愛い息子さんがいます。

コーヒー豆
Rwanda Ruli lot1004
Gakene
process washed
Variety Bourbon 

Ethiopia Arsosala
Guji
process washed
variety Bourbon,Typica

Costa Rica Pie San
Tarrazu
process Yellow honey
Variety Catuai

Brazil Fazenda Cruz Alta
Ibiraci
process Natural
Variety Yellow bourbon


 

垣江 さん

1日目店舗でのカッピングの挽き目でカップしましたが全体的に味が少しぼやけた印象だったので

2日目それよりも細かくしてカップしました。

カップして感じたものをそのまま書いたつもりです(まとまりがなくすみません)

 

①1日目(ek43s #11)←グラインドサイズ

② 2回目(ek43s #9)

 

Rwanda 

①※dry の時はteaや甘い香り ※dryとは豆を挽いた状態のこと

黒飴 レーズン アプリコット ラム酒 複雑な風味 シロップの質感 body重みあり 

味わいのレイヤーがある

冷めてくると甘さが際立つ

② 甘味を最初からしっかりと感じ、シロップの質感。アプリコット、リキュールぽい、

冷めてくると甘さも強く感じるが渋みも感じる

 

Ethiopia 

①dry の時はフローラル 甘い香り 

Tea like  明るい フレーバー強く 柑橘、甘いスパイス body軽い印象 質感に少しざらつきあり

② 個性がはっきりとわかる柑橘のフレーバー 後口にジンジャーや甘いスパイス 柑橘のピール感  tea like 質感に少しざらつきを感じる

 

Costa Rica

①dry の時はナッツやクッキー

甘さ 酸 共に弱く チェリーや柑橘、ナッツ  body軽い  

冷めても一貫した明るさ柑橘系の爽やかさあるが少しdryな印象

② 風味の印象は弱かったが ナッツ、オレンジ、ミルクチョコレート 味の繊細さを感じさせるコーヒー 優しい甘味とクリーミーな質感 冷めてくるとドライに感じる

 

Brazil

①dry の時はカカオニブ

ミルクチョコレートのような優しい甘味 バランスはいい きな粉のような後口 冷めると青ぽさがある

②厚みのあるクリーミーな質感 甘味などのバランスはいいが後口は短く冷めてくると穀物感が残る 

 

久しぶりにスタイルコーヒーの豆のカッピングでした。

どこか強さのあるコーヒーではなく、綺麗で繊細なフレーバーの中から

それを引き出す抽出が

いつもお店で感じる心地よい甘みや質感、表記通りのフレーバーを感じるコーヒーを生み出している。

そんな相互の関係を感じられたカッピング。

 

 

黒須

何度かドライとい言葉がでてきます。
アンダーローストから来るドライという認識だと思っていますが
オーバーローストから来るドライとどの様に違うとお考えですか?

 

垣江さん

アンダーよりのドライは飲んだ後に渋みなどで口に中が乾く感じ。

オーバーローストは乾いた何かを連想させる味があった時。

(炭の乾いた感じや枯れ葉)イメージです。

 



今回もやはりグラインドサイズからくる差異によるテイストの変化について考えさせられます。
同じ環境に近づけるシステムを構築できればと思います。
抽出に関してもグラインドサイズがとても重要です。皆様、お湯を注いでる時も大切ですが豆を挽く時も同じくらい重要なんです。
慎重にいきましょう。


Sentido
https://sentidocoffe.theshop.jp/
京都府京都市中京区笹屋町445 日宝烏丸ビル 1F
 
梅雨の時期のコーヒーの調整について

6月は梅雨ですね。雨も多く、湿度が高い。お店のある京都は湿地帯を干拓してできたので湿度が非常に高いそうです。そして横風が余り吹かないとのこと。
しかし、冷たいアイスコーヒーやビールがより美味しく感じます。
気温と湿度はコーヒーを作る上で気を配らないといけません。
私たちは朝、ダイヤルインといって全てのコーヒーの調整を行います。
基本的にはグラインドサイズ(挽き目)を調整したり、dose(豆の量)を変えるわけですがこの時期は1日で多くの調整が必要になります。
グラインダーが熱を持ちやすくなりグラインドサイズが変わったり、室温の変化で味が変化していることが多いです。
ノルウェーにあるTim Wendelboeというコーヒーショップでは以前は店内にロースターがありそこで焙煎業務を行っていました。ノルウェーの冬は寒く室内は暖房を効かせますがお客様が来店するともちろんドアが開閉します。開閉の度に室温が変わりロースティングマシンの釜の温度や外気温が安定しないと出来上がりのコーヒー豆に影響が出ます。そんな問題を解消するために焙煎所を新しく作りました。
それほどコーヒーにとって外気温や湿度などの環境を安定させるということは重要な課題です。
なので皆様、夏場にコーヒー屋さんに行った際のドアの開閉は素早くしてください。
ジョーダンです。
では実際にどのように変化しているのかというとコーヒー豆に変化があるというよりかはマシン側に変化があります。
以前オーストラリアのカフェで働いていましたがそこでは1日に500杯を超えるコーヒーを提供していました。ラテが多く出ることからエスプレッソマシンとグラインダーは常に稼働しているわけです。自ずと熱をもち素材の形が変化したりストックしている豆にも熱が加わりどんどんと抽出速度が速くなる。ということはグラインドサイズが粗くなっていきます。テイストも酸質が明るく水っぽくなります。粗くなったら細かく挽く調整が必要になります。
当店ではこのように多くのコーヒーを捌きたいのですが現状捌くことはありませんのでこのような形でマシンに熱を持つことは少ないですが外気温により熱を持ちます。
なので梅雨や暑い時期はグラインドサイズに注意する必要があるという話でした。
ちなみに当店で使っているエスプレッソ用のグラインダーはあえて熱を発生させて温度を一定にして安定させる機能がついていますが今の環境下ではそれほど役に立っていないのが現状です。
皆様当店のグラインダーに熱を持たせてあげてください。
美味しさについて
 

先日いつもお世話になっている近所のパン屋さんのbakery ukiさんと話していて、心に残っていることを書きます。
ukiさんが思う美味しさの一つの考えとして、食感が当てはまるのではないかということ。
口あたりや口溶けという質感とは少し違っていて、噛んだ時の歯の入り方や噛みごたえ歯切れがそれにあたるということ。
以前に美味しいは食感だという話しをしていた時にコーヒーに質感はあるけど食感はないからペアリングとして食感を持たせようなんてことをしました。しかしコーヒーの味をそのままに異物を口に含むと違和感しかなく、あえなく失敗をしました。
では食感がない飲み物全般は美味しいという幅が狭く味わいとしての奥深さに欠けてしまうのでしょうか。
ペアリングはその可能性を秘めているのでしょうか。
そしてもう一つ美味しいということについて仰っていたのが美味しい=欲しい味ということ。
コーヒーで言うところの酸味のあるコーヒーが欲しいという人は浅煎りが美味しいと思うし、苦味があり砂糖を入れて甘くしたコーヒーが欲しい人は深煎りのお砂糖が入ったコーヒーが美味しいと思う。
本当にこれについては考えます。
美味しいコーヒーを皆さんにお届けしたいというのはコーヒー屋さんの常だけどこれは自分が欲しい味を提供してるということに過ぎないのではないか。
正直に言うと自分が美味しい味を提供することに個人店としての意味があり、そうあるべきとばかり思っていました。自分の美味しさの上限を引き上げることでそれに伴い美味しいものが届けられると。
ゲイシャ種の様にフルーティで甘みがあり複雑な酸があるコーヒーを提供していいても、そのお客さんが厚みのあるすっきりしたコーヒーの味を欲しいと思っていたらその人の美味しいには引っかからないのかもしれない。
この話しを聞いてから自分が表現したい美味しさ、そしてお客さんが欲しい味、この2つの視点を持つ必要があると感じました。
そんなことを考えながらクオリティチェックとしてカッピングを行うと新しい感覚というか思考がありました。今までは自分自身の判断で現状の味に対して調整を行なっていました。一人で行うリスクがそこには潜んでいて対象に対して一方通行の味の取り方しかできません。今回はそこにもう一つ他者の目や考え方、どんな味が欲しいのかを考えることで多角的に捉えられました。いや、捉えられたような気がしている。
他者の好みに寄せることが全てとは言わないけども完成までの過程において思考がそこを通過すると言うことが重要なのかなと思っています。

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