2021/04/17 08:30
この記事はQUEST Vol.2終えて収まりきらなかった、みなさまのフィードバックや僕たちの考察を記載しています。
QUESTについては過去の記事に詳細を記載してます。
文字数の関係で4ページあります!
考察
小倉
最初にInsta Liveでも触れた僕のブレンドをご紹介しておきますね。
Summer Jam 2021
太陽ピカーッなイメージの明るい陽気なブレンド。
Ethiopia(W) 1 : Rwanda 1 : Colombia Geisha 1
Notes : Orange, Floral, Tea, Bright, Creamy, Long after
さて、3ヶ月に渡りQuest Vol.2にお付き合いいただきありがとうございました。
約半年前にブレンドは今後のトレンドに成り得るし今扱わなければいけないと思ってスタートした訳ですが、実際に今ブレンドをテーマとしたお店がオープンしたり、イベントが催されていたりとタイミング的にもバッチリでしたね。(バリスタ世界チャンピオンによる即興ブレンドのイベントもこれからあるとか。)
どこまでいってもブレンドは素材と素材の掛け合わせで、その素材毎の個性や持ち味を理解することから始まります。
口にしたシングルオリジンのコーヒーにはどんな要素があって、どんなコーヒーと相性がいいのか。
ついつい自然とそんなことを考えてしまうきっかけにもなったのではないでしょうか?
シングルオリジンについてより深く知ることで表現したいテーマに沿ったブレンドの精度も上がり、よりその人の色を持ったブレンドへと繋がっていくと思います。
今回はたった5種類の素材でしたが、十人十色様々なテーマとブレンド構成を考えてシェアしてくださり、皆様の思考の足跡がフィードバックの文章から垣間見れて、ひとつひとつ読んでいてそれはそれはとても愛おしいものでした。
皆で学び、考え、披露し、楽しむ。
今回のこの一連の流れはコーヒーってやっぱり楽しいなと心から思えた体験でした。
きっとこの喜びは今後のバリスタ人生でも忘れることはないと思います。
今回は皆さんのフィードバックなしでは完結しなかったQuestでした。
Vol1-1からこの6ヶ月間でQuest購読者の皆様との繋がりがぐっと深くなってきたように勝手に感じています。笑
(Quest購読者同士の意見交換が盛んに行えるような場所も作りたいですね。)
これからも皆様がより一層楽しんでいただけるようなQuestをご用意したいと思います。
まずは近々発表するVol-3を楽しみにしていてください。
では、また次の冒険で。
黒須
今回のブレンドをテーマにしたQuestは回が進むにつれ悩む量が増えていきました。
気づきの多いQuestでした!
第一回の考察でも書いたのですがお店にはブレンドがありません。
それはシングルオリジンの個性をいかす焙煎を心がけていて、それに向かうための生豆選定や焙煎を行っています。
まずは個性の理解をしてどのように焼くか、抽出をするかに焦点を当てます。
ブレンドをして美味しくならなければ混ぜる意味がないのではないかという思いから、どうやっても自身の満足いくものが完成しませんでした。
しかしブレンドは個性の掛け合わせです。
この視点で捉えると今までやってきた作業の延長にブレンドがあることに気がつきました。
今回のQuestを通して気づいたのがブレンドした際にその構成要素の味を強く感じる時、僕にとってはネガティブな印象を受けるということでした。
少なからずこの原因は自店舗の飲み慣れたシングルオリジンを使用したことにも起因していると思います。
他店舗さんの豆をブレンドして飲んだら違う印象を受けると思います。
例えばEthiopia Naturalのコーヒーの印象は華やかでトロミのある質感が特徴です。
しかしブレンドして飲んだ際にEthiopia Naturalを感じると良い複雑味というよりバランスに欠けたり余計なものが加わり雑味に感じました。
これだったらシングルでいいじゃないかと感じます。
カップのバランスに欠けることやシングルで飲んだら輪郭もはっきりしているのにと思ってしましいます。
これは言い換えれば何が入っているかを感じさせないバランスの取れたブレンドが好きということかもしれません。
そんなことから小倉くんもインスタライブで言っていましたが1:1や1:1:1になる等倍のブレンドは僕の中で理にかなっていました。
ブレンドの目的にもよりますがカップの厚みや酸、後味などの全体のバランスも取りやすいし一つの個性が主張しすぎないという点も好印象です。
今回のブレンド作成でお気に入りが
Rwanda50%
El Salvador50%
ルワンダのアプリコットやレモンティーのフレーバーにエルサルバドルの厚みが底からグッと持ち上げられてバランスの取れたカップに仕上がりました。
焙煎度合いも異なる二つでしたが合います。
余談ですがこのブレンドをトライアルでSTYLE COFFEEにてエスプレッソブレンドとして提供しているのですが
それをQuest参加者に飲んでもらう機会がありました。
普段一人で味の構成を決めているのですが今回はそのブレンド比率やテイスティングの味は皆様と共通認識の豆です。
このプロセスを共有している面白さがあって、表面的な味をとる以上に深いところで話ができました。
こんな経験はなかったので新しい感覚でした。
小倉くんをお店に呼んでquest blendでコーヒーを提供して欲しいですね!どう?
今回ずっと悩み続けてきたブレンドに光明がさしました。
みなさまありがとうございました!